最近読んだ本、SCRUM BOOT CAMP THE BOOKとアメーバ経営

『SCRUM BOOT CAMP THE BOOKとアメーバ経営』という本がある訳ではない。

『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』という本を読み「へぇ、スクラム開発って日本企業の方法論に着想があるのか。じゃあよく耳にするアメーバ経営とかと似てるのかな」と思ってアメーバ経営の本に手を出した、という顛末。

ぜんぜん違う。

もうビックリするくらい違った。似ている箇所もない事はないけど、血圧が違う。

不確実性を当然のものと受け入れ、柔軟に短期目標を変化させていくスクラム。いっぽうアメーバ経営は不確実性を受け入れるという点では共通していたものの、石にしがみついてでも目標達成を厳守するという精神性がなんかもう違った。不確実性を血の滲むような努力でねじ伏せる。泣かぬなら努力が足りないホトトギス

製造業、それも受注生産が多い京セラから生まれた思想。土地が変われば生える草木も違うということか。 でも少なくともKDDIJALでも通用してるってことは、ソフトウェア業界、さらに言えば自社サービスのソフトウェア開発の事情の方が特殊なのかもしれない。

建設中のビルの工事現場を見ると「とても自分には作れないな」と思う。ロケットの打ち上げが成功した映像を見ると「よくトラブルなく打ち上げられるな」と感心する。工学系のエンジニアに対しては、頭の片隅で畏怖の念を抱いている。分野が違うというより、マインドセットが違う。試行して失敗して改善するまでのサイクルが10分なのか10時間なのか10ヶ月なのか、失敗した時2回めのチャンスはあるのか、そういうところに根があるのかも知れない。人命を預かってるという責任が違うのかも知れない(これはソフトウェアでも製品によるけど)。

でもじゃあテスラやスペースXってどうなんだろう。 どっちよりの文化なのかな。ハードとソフトで分けてるのかな。それとも両方同じ?気になる。